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宇宙の法則アーカイブ 第14回

刻子場に37アリ——土田浩翔、四暗刻が見える場の見つけ方

語り:土田浩翔 テキスト再構成:MCJ編集部 2026.09.26

「今日はいい日ですね。これを知ることができたら、役満が増えちゃったりするんですね」——土田プロがそう切り出すのは、刻子場(コーツば)の話です。暗刻がどんどん増えていく場が、この世には存在する。しかもそれは3巡目までに分かる。合図になる数字は、3と7です。

前提——刻子・暗刻・明刻

まず言葉から。同じ牌が3枚集まったものを刻子(コーツ)と呼びます。そのうち自分の力で3枚集めたものが暗刻、ポンして人の力を借りたものが明刻。さらすことで人様の目に触れるから「明るい」という字を書く、というのが土田プロの説明です。今回の主題は、このうちの暗刻のほうです。

「刻子場」は対子場とは違う

ここが今回の核心です。刻子場は、対子場とは違います。対子が増える場ではなく、暗刻が増えていく場。そんな場があるのか、と思われるかもしれませんが、あるんですよ、と土田プロは断言します。

しかも見分けるのに時間はかかりません。3巡目までで分かる。「この場、暗刻ができちゃうんじゃないか。その一歩手前の三暗刻ができちゃうんじゃないか」——それが3巡目までで見えてしまう。

3と7が3巡目までに暗刻になれば、暗刻の世界です。対子の世界じゃない

その先には三暗刻があり、さらにその先には四暗刻が待っている。それほど素晴らしい場なのに、多くの人は気づかないまま「あっち行こうか、こっち行こうか」と中途半端に打ってしまい、暗刻を増やすための種を先に切ってしまう。それを避けたい、というのが今回の主張です。

実例①——3巡目に三萬が暗刻になった手

挙げられたのは、3巡目に三萬をツモってきて暗刻になった手牌です。一見すると「一二三ができているな」「三三五五七とちょっと面倒な形になったな」と見てしまう。ドラは七索です。

ここからの一打について、土田プロの答えはドラ表示牌の六索。理由は明快で、ドラ表示牌は暗刻になりにくいから。すでにめくれて1枚が場に見えている牌は、暗刻の材料として当てになりません。実戦経験が豊富な方ほどよくご存じのはずです、とのことです。

そして三萬が暗刻になったこと自体がサインだと言います。五萬も暗刻にする、八索も暗刻にする——「暗刻になりますよ、きっと」というサイン。3と7が3巡目までで暗刻になってくれたなら、暗刻・暗刻・暗刻と行ったほうがいい。

切る順番——暗刻になりにくい牌から処理する

三萬が暗刻になったときに切る順番の図。①ドラ表示牌の六索、②三筒、③七萬の順に、暗刻になりにくい牌から処理する。

次に切るのは三筒です。理由は、すでに37が一つ暗刻になっているのだから、ほかの37は要らないから。「欲張りさんはいらない」という言い方をされています。続けて六索、三筒、七萬と処理していき、残った形に暗刻要因を足していく組み立てです。

判断材料として重要なのが場に何枚出ているか。一萬も二萬もまだ場に出ていないなら、それらは暗刻になりやすい牌だという読みが立ちます。

残す牌の選び方——七対子とは逆になる

七対子と暗刻手で残す牌が逆になることを示した対比図。左の七対子では場に1枚出ている一萬・九筒・二索を残す(もう1枚来る目がある)。右の暗刻手では場にまだ出ていない一萬・八筒・西を残す(3枚とも残っている)。

ここは間違えやすいところとして、はっきり対比が示されます。

七対子をやっているときは、場に1枚出ている一九字牌や二八を残す。ところが暗刻手をやるときは、まだ場に出ていない牌を手元に残す。1枚切れの字牌は当てになりません。とにかく場に出ていない端の牌を見つけて残していくと、暗刻が増える——これがコツだ、とのことです。

ですから、ドラの七索を対子から伸ばそう、ここを引きたいな、などと夢にも思わないでくださいと釘を刺されます。三萬が暗刻になったのなら、手牌はこう見る——暗刻ができたな、四暗刻要因・三暗刻要因はちゃんといるぞ、あともう一組ぶん暗刻の材料を増やせばいいんだな。だからドラ表示牌の六索という、いちばん暗刻になりにくい牌から処理するのです。

実例②——配牌ですでに7が暗刻

もう一例、配牌の時点ですでに暗刻があるケース。しかも37の7が暗刻です。これはビッグチャンスで、暗刻手のコツになりやすい形だと言います。

そしてこれを見ただけで、「この局は暗刻が増えていく場になるんじゃないか」「あるいは誰かが対々和のような、刻子を集める役を始めるんじゃないか」という見立てが立つ。場を読む材料にもなるわけです。

打ち方の原則はこうです。一段目を切っていく最中は、一・二・八・九・字牌を残しながら打つ。暗刻作りも対子作りも同じで、場に出ていない牌を残しながら打っていくのが暗刻作りの肝。第一打の段階では場がまだよく分からないので、すでに7が暗刻で入っている以上、まずその筋を切る。

七対子では筋対子が大事にされますが、暗刻のときは暗刻の筋は切る——ただしそれは真ん中寄りの牌の話で、一・二・八・九であれば残します。示された切り順は三索 → 四筒 → 六萬でした。

順子から離れるほど、暗刻はできる

ここで当然の反論が出ます。「そんなことをやったら基本から外れるじゃないか。七萬が来たら一組、三筒が来たら一組できるんだから、効率よく打てと習ったじゃないか」——。

それに対する答えが、この回のいちばん強い一行です。違うんです。全然違うんです。刻子の法則は37の暗刻で決めてしまう。配牌の時点で暗刻があるのなら、あとは暗刻を増やしていけばいい。何から切るか——三索、四筒、六萬と、傍目には「バラバラ事件」に見える切り方になります。

つまり、順子という概念から離れていく。そして離れていけば離れていくほど、暗刻はできやすくなる。順子の考え方を引っ張れば引っ張るほど、暗刻はできにくくなる——ここがコツだ、というわけです。

暗刻を一つ見ただけでその発想になれれば、四暗刻を上がれる回数は倍以上、3倍くらいになると土田プロは言います。「こんな切り方したことねえよ」とみんな言うけれど、したことがないから実感できないだけ。やってみてください——ただし返品は不可能だそうです。

まとめ:3と7が暗刻になったら、順子を捨てる

  • 刻子場 … 対子場とは別物。暗刻が増えていく場
  • 合図 … 3か7が3巡目までに暗刻になる。配牌時点ならビッグチャンス
  • 行き先 … 暗刻 → 三暗刻 → 四暗刻
  • 最初に切る牌 … ドラ表示牌。暗刻になりにくい牌から処理する
  • 次に切る牌 … もう一方の3・7。37の暗刻は一つで足りる
  • 残す牌 … 場に出ていない一二八九・字牌。1枚切れの字牌は当てにならない
  • 七対子との違い … 七対子は「1枚出ている」牌を残す。暗刻手は「出ていない」牌を残す
  • 発想 … 順子から離れるほど暗刻はできる

効率の物差しを一度置いて、場が示した数字のほうに合わせる——刻子場の打ち方は、その練習でもあります。なお、数牌それぞれの性格については第6回・土田流「牌理」で3と7が順子作りの主役として扱われています。その主役が暗刻になった局だけは、主役から降りてもらう——編集部としては、そんな回だったと受け取りました。

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